
↑名古屋のクリスマスオブジェ★
先週の週末、
名古屋で「日本レーザー医学会」の総会が行われ、
院長のご厚意により参加することができました
この学会は皮膚科・形成外科分野だけでなく、
歯科、耳鼻科、眼科、整形外科などの
幅広い領域のレーザー学会なので、
私たちの分野に関するセッションは限定されたものでしたが
① ニキビに対する光線・レーザー治療、
②瘢痕・ケロイドのレーザー治療、
③レーザー機器メーカー側の発表、④光線力学的療法などについて
のシンポジウムを聴講しました。
にきび治療に関しては、
日常の診療で非常に悩ましいのが、クレーター状のにきび痕、で
近年のフラクショナルレーザーの登場で、
その効果が期待されていました。
その期待の星であったフラクショナルレーザー治療も、
ようやく症例が蓄積してきたところで、
にきび治療のセッションでは
フラクショナルレーザーを話題にあげる先生が多っかたです。
結果ををまとめるとしたら..るとしたら
現在のフラクショナルレーザーでもっても
クレーターの改善効果は
陥凹がやや目立ちにくくなる程度
もちろん
一時的に目立ちにくくすることもとても大事なことですし、
なかには非常に満足のいく結果が出る方もいらっしゃるのですが、
まだ限界があるというのが一致した意見のようです。
当院ではフラクセル3のデモ機で治療段階ですが、
今の限界を乗り越え、満足の頂ける治療が可能になるように
まだまだ知恵を出していかなければならないのだと感じました
数人のベテラン先生が言われていたのが
レーザー治療を含め美容に関わる論文は非常に少ない!ので
もっともっとエビデンス(実験や研究で裏付けされた医学的な根拠)となる論文が必要だ、という事です。
レーザー治療で先端にいらっしゃる著名な先生方の多くは
開業されている先生方ですので、
症例報告(患者さんの治療結果のまとめ)の論文を出されることはあっても、なかなか基礎的研究をするのは困難。
そういう論文がどうしても少ないです。
日ごろ文献を検索していても感じる事です。
エビデンスになる論文が少ないという事は、
学会でいくら議論しても限界があるという事だと思います。
大学勤務医である私などは、
エビデンスをつくっていかなければいけない側なのだろうなと、
立場を生かせる事をやっていけかなければな、と感じました。
松尾