‘症例写真’ カテゴリーのアーカイブ

背中のタトゥー ②【2回目手術後】

2014年12月28日 日曜日

坂クリニック・木下です。

今日は今年最後の日曜日です。

すごしやすい天気になりました。

昨日手術した患者さんなどの

キズのチェックやガーゼ交換のために

出勤中です。

写真

今朝の福岡城のお濠です。冬のお濠は

枯れた蓮の花で心なしかもの寂しげです。

 

 さて、前回紹介した肩甲部の

タトゥー患者さんのその後の経過です。

PO4w

 初回手術から5カ月後に2回目の手術

を行い、タトゥー切除が完了しました。

写真は2回目の手術後4週間目の

状態です。1回目の手術後同様、

テープにかぶれてキズあとの周囲が

赤くなっています。

 

肩周囲は傷が治る過程で傷あとの幅が

広がったり赤く盛り上がる

『肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)』

という状態になりやすいエリアの

ひとつです。

傷あとがミミズ腫れのように見えるのは

肥厚性瘢痕を生じにくくするために

皮膚を縫う際にわざと盛り上げている

からです。

数か月の経過で平らになります。

今後さらに傷あとが落ち着いたら

また報告したいと思います。

背中のタトゥー ①【1回目手術後】

2014年12月22日 月曜日

今朝もかなり寒かったですが

髪も少しずつ伸びてきて

うなじの寒さがやわらいできた、

坂クリニック・木下です。

 

今回は、20代女性の背中

(両側肩甲部)のタトゥー切除

手術の症例写真を紹介します。

(写真掲載をお許しいただき

ありがとうございました)

術前

 左肩の絵柄の横幅が7cm、

右は6cmでした。

(1回の手術で両方のタトゥーを

完全に切除するのは絶対無理な

サイズです。)

カウンセリングの結果、

2~3回に分けて切除する方針に

しましたが、タトゥーを完全に

切り取ってしまうまでの期間に

少し制限がありましたので、

両側同時に手術を行っていく

ことになりました。

(同時に手術すると左右それぞれの

傷どうしが引っ張り合うことになり、

切除する幅に制限を受けたり、傷あと

の幅が拡大しやすくなるデメリット

があります。期間に制限がなければ

片側ずつ行うのが理想です。)

第1回目の手術では、左5.5cm幅、

右4.5cm幅を切除しました。

 

PO1.5M L PO1.5M R

手術後1.5ヵ月の写真です。

毎日貼っていただいていたテープに

少しかぶれています。

傷あとの線の赤みがまだまだ目立つ

時期です。傷あとの幅が一部で拡大

しているのもわかると思います。

続く。

眼瞼下垂手術 術後経過 ④

2014年12月17日 水曜日

先日受験した漢字検定準2級

に無事合格できた

坂クリニック・木下です。

漢検

あくまでも高校在学レベルですが・・・。

一応がんばりました・・・。

さて、長らく続いた眼瞼下垂症手術

シリーズは今回でやっと最終回です。

今回は手術後8ヵ月の写真(上)と

手術前の写真(下)を並べて紹介します。

最初に、正面をフツーに見てもらいました。

黒目の露出量は左右ほぼ対称です。

眼瞼下垂の再発はありません。

PO8M-2 術前 正面

最終結果として、右に比べると

左の方がたるんだ皮膚のかぶさりが

やや多く、あとちょっと皮膚を多めに

切除するか、ふたえのラインの高さを

もう少しだけ上に設定しておいても

よかったかもしれません。

このあたりのさじ加減は、手術前の時点で

予測するのが結構難しいところです。

(手術後の眉毛の位置の変化などで左右される

ポイントだからです。)

次に、目を大きく開いてもらいました。

不自然なほどのギョロ目にはなっていません。

PO8M-3 術前 前頭開瞼

顔を位置を変えずに上の方を見て

もらいました。額のシワをほとんど

寄せずに上を見ることができます。

PO8M-4 術前 上方視

下の方を見てもらいました。

PO8M-5 術前 下方視

8ヵ月経過していますので

腫れや傷あとが気になることは

さすがにありません。

ノーメイクでも手術を受けたこと

自体まず気づかれないと思います。

 

この患者さんの一連の経過は、一般的な

経過と比較して腫れや内出血も少なく、

傷あとが目立ちにくくなるまでの期間も

短かったといえます。

同じ手術内容でも手術後の経過には必ず

個人差がありますのでご了承ください。

今回のシリーズで写真の掲載をお許し

いただいた患者さんに深謝いたします。

眼瞼下垂手術 術後経過 ③

2014年12月15日 月曜日

坂クリニック・木下です。

昨日久しぶりにキャナルシティ博多

に行きました。

Canal City

ユニクロで従来のヒートテックより

値段も暖かさも約1.5倍の『極暖』

肌着を買い込んだ後に、レーザー

治療のセミナーに参加して

真面目に勉強してきました。

 

さて、ダラダラ継続中の

眼瞼下垂手術ネタです。

今回は手術後2ヵ月と3ヵ月の

写真を紹介します。

まず2ヵ月目の写真です。 PO2M-1

手術後の痛々しさなどは

すでにないかと思います。

PO2M-2

二重まぶたのラインより上の皮膚

にまだ腫れが残っていますが、

事情を知らない人からは

気づかれない程度だと思います。

 

次に3ヵ月目の状態です。

PO3M-2 PO3M-1

腫れが完全に引いています。

上まぶた特有の薄くしなやかな

皮膚に戻り、目を開けた時も

閉じた時も自然に二重ラインに

かぶさっています。

 

そしてなによりも、

眉毛を引き上げることなく

(=おでこがリラックスしたまま)

目ヂカラがアップしています。

この効果こそがこの手術の目的です。

眼瞼下垂手術について 術後経過 ①

2014年12月3日 水曜日

髪を切ったばかりで

頭やうなじがかなり寒い

坂クリニック・木下です。

昨日の続きです。

手術後1ヵ月経過した写真です。

PO1M-1

目を閉じた状態では手術を受けたことを

他人から気づかれないかもしれません。

 

目を楽に開けてもらった状態です。

ふたえのラインにかぶさる皮膚が

まだ腫れて丸みを帯びているのが

わかると思います。

PO1M-2

手術前のようにおでこの筋肉(前頭筋)を

動員することなく(=眉毛を引き上げることなく)、

瞳孔が余裕をもって露出するレベルまで

まぶたが開いているのがわかります。

 

 

目を大きく開いてもらったところです。

PO1M-3

残っている腫れが目を開くときの

軽い抵抗になっている時期ですが、

おでこの筋肉が手術前よりリラックス

して、眉毛をほとんど引き上げることなく

目がしっかり開いているのがわかります。

 

 

参考までに手術前の同じ表情の写真です。

術前 前頭開瞼

目を開けづらいのに無理に開けようと

しているため、おでこに深いしわを寄せて

なんとなく険しい表情にも見えます。

続く。

眼瞼下垂手術について 手術直後

2014年12月1日 月曜日

坂クリニック・木下です。

今年もあと1か月となりました。

師走の赤坂クリニックは特に

忙しいので、気合をいれて

乗り切りたいと思います!

 

また本日から毎年恒例の

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

ヒアルロン酸・ボトックス注射

キャンペーンが始まります。

ぜひこの機会にご利用ください!!

 

さて、前置きが長かった

眼瞼下垂症についての続きです。

前回までに紹介した患者さんは、

右が中等度、左が軽度の

老人性眼瞼下垂症の診断で

手術を行いました。

手術内容は両側の

(眼瞼)挙筋前転法です。

保険適用で行いましたので

薬剤費等を除いた手術手技料

は3割負担の場合、

43,200円です。

 

 

この手術のキモである

眼瞼挙筋腱膜の処理は

松尾法や信州大式と呼ばれる

方法で行いました。

二重まぶたラインの幅(高さ)

は7mmで設定し、

たるんだ皮膚は両側とも

上下方向に10mm幅で

切り取りました。

術直後 前頭開瞼

 上は手術終了時の写真です。

目尻側の皮膚のたるみ処理のために

縫い目が外側まで伸びています。

手術直後からまぶたの開けやすさと

視野の改善を実感されていました。

下を向くとこんな感じです。

術直後 下方視

 この患者さんは手術直後の

腫れや内出血は軽かった方です。

もう少し腫れたり色が変わる

ことの方が多いです。

下が手術後5日目(抜糸直後)の

状態です。

PO5 閉瞼

もちろんまだ腫れてはいますが、

手術後のご自宅での患部の冷却などの

アフターケアをしっかりしていただくと

腫れがひどいことにはなりません。

PO5 抜糸直後

腫れのためにまぶたの開き具合は

少し制限されている状態で、

手術したわりにはパッチリ感が

乏しい時期です。

続く。

眼瞼下垂手術について 診察編 ②

2014年11月22日 土曜日

自分で書き始めた薀蓄が長すぎて

本題のBefore/After写真にたどり

着けず、自分でもイラっときている

坂クリニック・木下です。

お時間にゆとりがある時にでも

読んでいただければと思います。

前回の続きです。

 

右目は左目同様にたるんだ皮膚は

存在しているのですが、ふたえ

ラインのおかげでまつ毛や視界

にとって邪魔な存在にはなって

いませんでした。

しかし、おでこの筋肉(前頭筋)

を使ってまゆ毛の位置が両側とも

少し高い位置に引き上げられて

いました。

そこで、もう一つの訴えである

②「目が小さくなってきた。」

ついて診察してみます。

術前 正面

左目の特に外側で特徴的ですが、

たるんだ皮膚がまつ毛や黒目・白目の

一部を隠すようにかぶさってしまう

ため、他人から見た目の形が三角形に

変化し、せっかく目がしっかり開いて

いる場合でも小さな目に見えてしまう

状態です(加齢変化の一つです)。

右目では左とは状況が異なります。

右目の黒目や白目はたるんだ皮膚では

隠されていないのに、左同様に目が

小さく見えます。

この状態が今回のテーマである

『眼瞼下垂症』の典型的な状態です。

写真の患者さんは、先天性、物理的刺激、

(ハード)コンタクトレンズの長期装用

などの誘因もなく、加齢が原因の

『腱膜性(けんまくせい)眼瞼下垂症』

と考えられます。これに皮膚のたるみも

伴っている場合は、言葉は悪いですが

『老人性眼瞼下垂症』とも呼ばれます。

この患者さんの状態は、大まかには

右目が中等度の下垂、左目は軽度の

下垂の状態です。

患者さん自身は、現状が眼瞼下垂症と

呼ばれる状態だとは自覚していない

ことがほとんどです。

術前 前頭開瞼

写真はがんばって目を

開いてもらったところです。

まゆ毛もしっかり引き上げられて

いますが、右目の黒目の露出面積は

あまり変わっていません 。

左目は邪魔なたるみのかぶさりを

減らそうとして右よりも眉毛を引き上げ

ているだけでなく、右目の開きの悪さを

補助するために無意識に左目が大きく開く

反応( Hering 現象)が加わって、右目

よりも大きく開いている可能性があります。

術前 上方視

眼瞼下垂の程度を評価する際の指標の

一つである眼瞼挙筋機能も正確に

計測したところ、左右対称の12mm

でした。

次回、薀蓄減量バージョンへ続く。

眼瞼下垂症手術について 診察編①

2014年11月19日 水曜日

坂クリニックの木下です。

今回から数回に分けて

眼瞼下垂症手術の症例写真を

紹介します。

(写真の掲載をお許しいただき

 ありがとうございました。)

 

①「目元のたるみが気になり始めた」

②「目が小さくなってきた」という悩み

で来院された60代の女性です。

普通に正面を見ていただいているだけ

ですが、おでこや眉間にしわが寄って

なんとなく険しい表情に見えます。

術前 正面

まず、

①の悩みについて診察しました。

元々は “ ひとえまぶた ” だった

とのことで、左目では上まぶたの

たるんだ皮膚がまつ毛にダイレクトに

かぶさってきています。(←ひとえ

まぶたの人の特徴でもあります。)

“ まつ毛の気持ち ” になってみると、

目を開けるたびに乗っかってくる

皮膚が煩わしく、払いのけたい気分

だと思います。

また、かぶさりの程度が強くなるほど

視界の邪魔にもなりはじめます。

 

そこで患者さんは、目を開くたびに

無意識におでこの筋肉(前頭筋)を

動員して左まゆ毛を少し持ち上げ

(=上まぶたのたるみを引き上げ)、

まつ毛にかぶさる皮膚の払いのけを

手伝ってあげながら、必要な視界を

確保することになります。

 

幸い右目は、加齢に伴い “ ふたえの

ライン ” が出現していたために、

まつ毛より上のたるんだ皮膚が

“ ふたえライン ” で一度折り返された

あとに、まつ毛側に垂れ下がって

きており、まつ毛にダイレクト

にかぶさる状態から免れています。

まつ毛にとっては皮膚の払いのけが

いつも必要ではない快適な状態でしょう。

 

しかし、よく見ると左右対称におでこの

シワが寄っていることから、おでこの筋肉

を動員して右のまゆ毛も左まゆ毛と同じ

高さまで引き上げているようです。

続く・・・。

顔のホクロ 切除【鼻翼部(小鼻)】

2014年10月31日 金曜日

坂クリニックの木下です。

 

今回は、『ホクロ切除手術』

症例写真を紹介します。

(写真の掲載をお許しいただき

ありがとうございました。)

ほくろ除去の方法としては

以下の2種類が代表的です。

①炭酸ガスレーザーや高周波メスで

削るように切除する

②メスで切除して縫い寄せる

(1本の線に縫い寄せてしまう

単純縫縮術がほとんどです)

今回紹介するのは

②の単純縫縮術の経過です。

 

↓ 写真は左の小鼻(鼻翼部)の

外側にある最大径7mmのほくろです。

治療を希望される頻度が高い

部位のひとつです。

鼻翼母斑術前 (1)

①の方法でも対応可能でしたが、

切除して縫い寄せた場合でも、

小鼻と頬の間の溝に沿った傷跡に

すればほとんど目立たないため、

話し合いの結果②の方法で行う

ことになりました。

 

↓ 手術直後です。

鼻翼母斑術直後

手術の所要時間は局所麻酔の

時間込みで30分程度です。

小鼻の下の方に肌色のテープが

貼られているところは、

①の方法で小さなホクロを

とっています。

 

↓ 抜糸後 4 ヵ月目頃の状態です。

鼻翼母斑術後 4M S

手術から最低2~3ヵ月間は

傷あとが赤く、周囲より硬く

触れるのは 通常の経過です。

①の方法で除去した小さな

ホクロもきれいになくなり、

傷あとの赤みがわずかに

残るだけとなっています。

 

赤坂クリニックでは

ほくろ除去の方法決定にあたり、

各方法の利点・欠点、手術後に

必要な処置内容、 傷が治る経過、

予想される傷跡についてなど、

カウンセリング時に詳しい情報を

お伝えしたうえで行っています。

手首~前腕のタトゥー ③【2回目術後】

2014年10月27日 月曜日

坂クリニックの木下です。

 

一昨日の続きです。

この患者さんは現在までに

2回目の手術まで終了しています。

タトゥーを複数回に分けて切除していく

この手術では、回数を重ねるごとに

切除可能な幅も狭まり、縫い寄せも

難しくなっていきます。

1回目の手術で3.5cm幅切除できましたが、

2回目の手術で切除できたのは

最大2.2cm幅でした。

今後、1~2回の手術が必要な見込みですが、

これからが特にしんどくなります。

Post2ndOP1.5M

Post2ndOP 1.5M

写真の時点で、手首の動きに制限はなく

今までどおり仕事もできているとのことでした。